このライトノベルがすごい!文庫 スペシャルブログ

ここでしか読めないスペシャルなコンテンツを公開!

2011年03月

ファンダ・メンダ・マウス2.25 Don't get angry Don't cry(3) 最終回

mouse_top2
【3】

 どうしよう、どうしよう、どうしよう! お姉さまが消えた! 探しに行ったまことも消えた! ステファニーは責任を逃れるために消えた! 私一人! この極限的な状況に私一人! どうしたらいいのだろう? 泣きそう、本当に泣きそう、私、本当に泣きそう。
 なんでこんな事になったんだろう。私が朝意地悪をしたからだろうか? 私が意地悪な女だから神様が天罰を与えたのだろうか? 悲しくて、心細くて涙が出そう。
 いや泣いている場合ではない。私は私のいる場所を守らなければ。私の家族を、私の愛する人の天使を守らなければ。まずやれる事からしよう。まずは捜索。お姉さまとまこととステファニーを捜索しなければ。
 見つけだして
 こってりとお説教しなくちゃ。
続きを読む

ファンダ・メンダ・マウス2.25 Don't get angry Don't cry(2)

mouse_top2

【2】

「なんでこんな事になったの? まこと、説明して」
「私だって分かりません! 何がどうなってこんな事になったのか……」
「……ステフは知らない……では…………」
「待ってステファニー。あなたも同罪です。あなた達二人で連れて来てしまったのでしょ?」
「……ステフは……知らない……」
「言い訳はだめ。まこと説明して」
「いや……説明と言われても……」
「ではステファニー説明して」
「……私……悪くない……」


続きを読む

ファンダ・メンダ・マウス2.25 Don't get angry Don't cry(1)

mouse_top2
【1】

 おれは立ち止まったりしない。立ち止まって考える事は全てが後悔だし、後悔のあとに残るのは絶望だし、絶望のあとに残るのは空っぽで無能な自分である事を知っているからだ。立ち止まらなければ前しか向いてないわけだし、後ろ向きに走る奴はいないし、いるかも知れないがクルパーだし、クルパー呼ばわりは願い下げだ。おれは全速力で走ってきた。後悔しないように、絶望しないように、自分が無能である事を自分自身で確認しないように、おれはおれの人生を全速力で走ってきた。おれが思うままに走ってきた。おれはその事に後悔しない。何せ後悔しないために走ってきたのだ、後悔などするはずがない。
 おれはおれの思うがままに、おれの信念のままに、おれが大切と思うモノのために、何者でもないおれがおれの思う信念のために。信仰のために。おれに信じる神はいない、神はきっとこの世にいない、まぁ当たり前か、神がいるとしたら雲の上か。
 今から始まるのはオチもないくだらない話。神もなく、救いもなく、そもそも救いを求める人なんかでてこないそんな話だ。
 神なんかに用はない。神は何もしないで祈られてればいいのだ。

続きを読む

ファンダ・メンダ・マウス1.5 バッドデイ (5) -最終回-

mouse_top

【5 KIMBERLEY’s Turn】
-緩やかな自殺-

続きを読む

ファンダ・メンダ・マウス1.5 バッドデイ (4)

mouse_top

【4 MITSUKI’s Turn】
-可愛いルナ、意地悪なルナ-
続きを読む

ファンダ・メンダ・マウス1.5 バッドデイ (3)

mouse_top

【3 BRAIN’s Turn】
-ビッチング・マシン-

続きを読む

ファンダ・メンダ・マウス1.5 バッドデイ (2)

mouse_top

【2 NE-NE’s Turn】
-ネーネ無双-



続きを読む

ファンダ・メンダ・マウス1.5 バッドデイ (1)

mouse_top
「お前の嫁さんだ。手続きは済ましてある。後は式を挙げるだけだ。式は来週、横浜グランドホテルを押さえてるから安心しろ。お前は当日来てくれれば後は俺がすべてなんとかするから、お前に煩わしい思いは決してさせない。たのむ当日ホテルまで来てくれ」
ロン/『ファンダ・メンダ・マウス』253頁

××××××××××××××××××××

 人生は続く、人生は止まらない正に一生止まらないジェットコースタみてーなモンだ、がんじがらめに椅子に縛りつけられて行ってらっしゃい帰ってくるなよっ て送り出されて猛スピードでバカみたいに走り続けて逃げだす方法なんてモンはない。だから物語も続く、ロンとのクソみたいな約束から続く物語も続く。これ はクソみたいな約束から一週間たった朝から始まるおれに訪れたクソみたいなカスみたいな物語だ。バッドデイ、おれにとって人生最悪の日。
人生最悪の結婚式当日の物語だ。



【1 MAKOTO’s Turn】
-アングリーガール-
続きを読む

『ファンダ・メンダ・マウス1.5 バッドディ』をWEB連載!!

第1回『このラノ』大賞・栗山千明賞受賞の『ファンダ・メンダ・マウス』。
ライトノベルのボーダーラインを軽く飛び越えた、横浜ジャンクノアールの第2巻。

『ファンダ・メンダ・マウス2 トラディショナルガール・トラディショナルナイト』
3月10日に、いよいよ発売します!

2巻は1巻から、さらにスピードアップ! 
新旧キャラクー入り乱れての大騒ぎ。
怒濤の急展開に、イッキ読み確実です。

<あらすじ>
――落ち着きを取り戻したマウスの日常だったが、今度は美月にトラブル発生! 死体と10キロのヘロインを押しつけられた美月。自らの命の対価としてヘロイン売買に巻き込まれていく。欲望渦巻く横浜ダークサイドは弾丸乱れ飛ぶ超危険地帯に。命を危険にさらしながら、事態の終結を急ぐマウスだが、その背景にはマウスの第三夫人キンバの思惑が……。

おもしろそうでしょ?
とはいえ、「第三夫人って?」「何があったの?」とお思いのかたもいらっしゃるはず。

そんなあなたに朗報です。
2巻刊行を前に、「1巻のストーリー後のとある1日」を描いた短編

『ファンダ・メンダ・マウス1.5 バッドディ』をこのスペシャルブログで公開します。

1巻と2巻をつなぐ物語『ファンダ・メンダ・マウス1.5 バッドディ』

明日(3月5日)より毎日、全5回で連載スタートです!

1巻以上のテンション高さでお送りする『1.5』。
ご期待ください!

<<第1話はこちらから>>

-----------------------------------------------------------
ファンダ・メンダ・マウス2 (このライトノベルがすごい!文庫)ファンダ・メンダ・マウス2 (このライトノベルがすごい!文庫)
著者:大間 九郎
宝島社(2011-03-10)





-----------------------------------------------------------

作者への質問 回答編!(5)木野裕喜先生

当ブログにて読者のみなさまから募集した、第1回『このライトノベルがすごい!』大賞受賞者への質問への各著者からの回答編を大公開!

最後を飾るのは優秀賞作品『暴走少女と妄想少年』の著者 木野裕喜先生です。
妄想全開の主人公・善一とご自身の共通点なども語ってくれました!

bousou_cover_obi

今までに感銘を受けた作品を教えてください。
自分は大学でライトノベルに出会うまで、ほとんど活字を読まずに漫画ばかり読んでいたので、心に残っているものといえば、やはり漫画ですね。
特に『ドラゴンボール』。今は『改』と付いたものが放映されていますが、自分は漫画は少年ジャンプでもちろん、リメイク前のものをリアルタイムで観ていました。
友情・努力・勝利がふんだんに詰め込まれたあの作品は、自分にとっての青春にも等しい作品です。今でもたまに読み返しますしね。
劇場版も含め、『ドラゴンボール』のことなら大概答えられます♪ ポルンガを呼び出す呪文だって覚えています。
あそこまで人の記憶に残せる作品には、憧れを超えて素直に尊敬してしまいます。

投稿作の執筆期間はどのくらいでしたか?
『暴走少女と妄想少年』は途中で一度浮気し、別の作品にとりかかってしまったので詳しくは分かりませんが、おそらく二ヶ月くらいでしょうか。

どうしてラノベ書こうと思ったのですか?
好きなジャンルの小説を読んでいたはずなのに、どうも微妙に波長が合わず、ここはこうした方がいいんじゃないか、自分ならこうするのに、という気持ちが積もりに積もり、実際にPC前に向かったことが始まりでした。
その後、書いたものを読んでもらいたくなり執筆仲間を探しました。
そうして感想をもらえることが想像以上に嬉しく、どっぷりと執筆の世界にはまってしまいました。

善一の妄想がすごくおもしろいのですが、木野さんも普段からこういうことを妄想しているのですか?
答えにくい質問がきてしまいましたね……。
ですが答えましょう!
『Yes !!』と。
二十歳を越えた今では妄想も落ち着いていますが、中学・高校時代の男子っていったらそんなことばかりじゃないですか? ああ、隠さないでいいんです。それが普通です。健全です。自分も経験してきたことなので、よぉく分かります。
善一の妄想なんて温いわ。俺はもっとすごいこと妄想してるぜ! って方もいらっしゃると思いますが、それはあれです。実際に文章にするとジャンルが変わるし、規制もかかってしまうので……。
何より、大っ広げにしすぎて女子に引かれたくないですしね!(最重要)
なので、ぎりぎり健全だけど、たまーに規制ラインを超えちゃいそうな辺りをふらふらする妄想を書いていければと思います。
------------------------------------------------------------------------
暴走少女と妄想少年 (このライトノベルがすごい!文庫)暴走少女と妄想少年 (このライトノベルがすごい!文庫)
著者:木野 裕喜
宝島社(2010-09-10)

暴走少女と妄想少年2 (このライトノベルがすごい!文庫) (このライトノベルがすごい!文庫)暴走少女と妄想少年2 (このライトノベルがすごい!文庫)
著者:木野 裕喜
宝島社(2010-12-10)

------------------------------------------------------------------------
カテゴリ別アーカイブ
記事検索
QRコード
QRコード