このライトノベルがすごい!文庫 スペシャルブログ

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2012年12月

特別短編『ゾンビウェスタン』②

特別短編タイトル4

《2》

 イズマッシュ・サイガ12。寒い国で作られた、いわゆる散弾銃。安価で素晴らしい耐久性を提供してくれるのはAKファミリーの一員なら当然だ。セミオート式で、日本で使用されている同名の散弾銃より装弾数が多い。カラミティ・メアリの魔法によって強化された物ならば、魔法少女の頭部を潰れたトマトと変わらない状態にしてくれる。
 カラミティ・メアリは侮辱を許さない。カラミティ・メアリの命を受けたマジカロイド44を殺害する、ということは、カラミティ・メアリへの侮辱に他ならない。看過していては皆がカラミティ・メアリを舐めるようになる。魔法少女が舐められてはおしまいだ。
 不思議の国のアリスを真っ黒にした、という風情の魔法少女。名前はハードゴア・アリスだとファヴから聞いた。なにを急いでいたのかは知らないが、後ろも見ずに突っ走り、カラミティ・メアリの接近を許し、至近距離から弾丸を浴びるはめになった。注意力が足りていない。

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特別短編『ゾンビウェスタン』①

特別短編タイトル4

《1》

 マジカロイド44は評価し難い魔法少女だ。
 カラミティ・メアリにとっての評価とは、即ち強い弱いということでしかない。マジカロイド44は強くなったり、弱くなったり、その時その時で肌に感じる強さにむらがある。たとえばヴェス・ウィンタープリズンが相手なら、視界に入る前、半径十メートル以内に入った瞬間から後れ毛が逆立つ。その相棒のシスターナナが相手なら、どれだけ近くにいても相手をしてやる気がしない。
 マジカロイド44は、ある日はウィンタープリズン寄りで、別の日にはシスターナナ寄りになっている。強いのか弱いのははっきりしない。
 ただし強かろうと弱かろうと油断ならない相手であることは間違いない。どこに行けばいいか、誰を頼ればいいか、正しい判断を下すことができる。そんなマジカロイド44が頼る先としてカラミティ・メアリを選択したのは、やはり正しい判断を下したからだ。
 そして、今、カラミティ・メアリは一人で酒を飲んでいる。なぜ一人かというとマジカロイド44が待てど暮らせど帰ってこないからだ。絨毯の毛をブーツで蹴り、革張りのソファーに寝転がって身を沈め、無駄に煌びやかなシャンデリアを見上げた。

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特別短編『ゾンビウェスタン』公開!

特別短編タイトル4

先日編集部ブログでお伝えしましたとおり、
『魔法少女育成計画』のコミカライズが決定いたしました。
これもひとえに皆様の応援のお陰です。
誠にありがとうございます。
というわけで今回は、コミカライズ決定を記念しまして
「特別短編」の第4弾を公開いたします!

今回の物語の主人公は、「ハードゴア・アリス」
生き残りゲームが絶賛進行中という時期のお話です。


ハードゴア・アリスの知られざる戦いの様子をお楽しみください!
特別短編『ゾンビウェスタン』はこちらからどうぞ!

第1弾『ねむりんの冒険』はこちらから!
第2弾『ロボットと修道女』はこちらから! 
第3弾『天使をプロデュース』はこちらから!

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魔法少女育成計画 restart(後) (このライトノベルがすごい!文庫)魔法少女育成計画 restart(後)
著者:遠藤 浅蜊
販売元:宝島社
(2012-12-10)




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著者:遠藤 浅蜊
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魔法少女育成計画 (このライトノベルがすごい! 文庫)魔法少女育成計画 
著者:遠藤 浅蜊
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(2012-06-08)

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