以前に当ブログにて読者のみなさまから募集した、第1回『このライトノベルがすごい!』大賞受賞者への質問への各著者からの回答編を大公開!

第1回は大賞受賞作『ランジーン×コード』に引き続き、現在、続刊作品『ランジーン×コード tale.2 Dance with The Lang Breakers』が絶賛発売中!の大泉貴先生からの回答です!

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今までに感銘を受けた作品を教えてください。
影響を受けた作品は数多いですが、僕の根っこを形成している作品をあげるなら、幼い頃に眺めていたウルトラマンの怪獣図鑑でしょうか。作品、じゃない気もしますが感銘を受けたのは確か。小さい頃はウルトラマンの怪獣図鑑を眺めて、暴れ回る怪獣を妄想する日々を送っていました。怪獣のスチール写真と解説のテキストにときめいたのです。コトモノートのアイデアの源です。小説の付録にあるコトモノートは完全に怪獣図鑑のノリで書いています。
なので怪獣映画も夢中になって見ていましたし、影響もどっぷり受けました。特に、「怪獣という異質な存在をいかにリアルに描くか」に全力を傾けた平成ガメラ三部作は最高なのです。もっと書きたいのですが、さらに長くなりそうなのでこの辺で。

投稿作の執筆期間はどのくらいでしたか?
コトモノの構想そのものは高校生の頃からありました。でも基本的に僕はさぼり魔で飽きっぽいので、途中まで書いてほったらかしにしたり、終盤までできていたのを気にいらなくて自分で全没にしたり、他の作品を書いて投稿したりを大学時代ずっと繰り返していました。卒業間近になってコレはまずいと思い、卒論に追われながら無理やり書きあげて投稿して今に至ります。だから大学四年間まるまる執筆期間だったと言うべきなのか、〆切最後の三カ月で書きあげたと言うべきなのか、答えるのにいつも戸惑います。
ちなみに最初の構想では、コトモノが社会に認知され始めた頃の話を書く予定でした。いつか、そのあたりの話も書いてみたいです。


どうしてラノベ書こうと思ったのですか?
ラノベが書きたいというよりも、自分が書きたくて書いた物語を受け入れてくれたジャンルがラノベだったのだと思います。なので、それほどラノベにこだわりがあったわけではありません。でも、ラノベ以外だと僕の作品はきっと受け入れてもらえなかったと思います。ラノベは本当に度量の大きなジャンルなのです。


作品中に普段使わない難しい言葉(遺言詞とか)が多々使われていますが、その言葉達をどのようにして自分の言葉にしたのかを教えてください。
この質問は答えるのにすごく悩みました。小説書きとして、今まさに考えさせられている部分だったので……。
まず遺言詞や詞族などの造語については、日本語としての響きを大切にしたかったので遺伝子や種族などの単語を世界観に合わせてアレンジしながら作っていきました。また自分の頭にあるイメージを表現するために、資料をあたって様々な専門用語を引用したりするので、普段使わないような言葉が作中で出てくるのはそのためです。
でも、本当に優れた作家とは、平易な言葉によって読者を物語に惹きつけ夢中にさせられる人のことを指すのではないでしょうか。いえ、たとえ難しい単語が出てくるのだとしても、本当に面白い作品というのは読者にはそんなことを気にさせず、最後まで読ませる力を持っているものです。そこまで出来て初めて、自分の言葉にしたと言えるのかもしれません。本当に自分の書いている言葉は自分のものになっているのか、ただ難しい言葉に頼っていないか、デビューしてから考えさせられるようになりました。
と勢い込んで書いてしまいましたが、質問の主旨からは完全に逸れてますね、すいません。読者にいかに伝えるかを考えて、作品を書き続けていくことで、言葉は自分のものになるのだと思います。

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ランジーン×コード (このライトノベルがすごい!文庫)ランジーン×コード (このライトノベルがすごい!文庫)
著者:大泉 貴
宝島社(2010-09-10)

ランジーン×コード tale.2 (このライトノベルがすごい!文庫)ランジーン×コード tale.2 (このライトノベルがすごい!文庫)
著者:大泉 貴
宝島社(2011-01-08)

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