ランジーンビザール


【3】
「いやあれじゃん? 僕ほらママの袋の中にずっといたわけじゃん? そりゃ袋から出ることもあったよ? でもほら通信教育だし、基本ママと二人だし、ママすごいマッチョだったし、それどころか男だったし、僕女の人と話すのって今日が初めてなんだよね、でも僕も十五歳じゃん? 通信教育でも保健体育とかあって基本的に僕は女の人の存在を知っていたわけじゃん? 会ったことはないけど、会って話すのとかって君が初めてなんだけど、それでも僕って十五歳じゃん? だからいろいろ興味があってもおかしくない年頃じゃん? そりゃ興味あるよ! 女の子とか、お、お、お、おっぱいとかに興味があるよ! 普通だよきっと! そう普通のことだよ! だから僕死ぬ前におっおっおっおっぱいを感じてみたいんだ! 男の子として! 普通のことだよ!」
 私は必死で弁解するパチントンDCをシラーって感じで見ていた。すごく饒舌にしゃべるなこの人、立て板に水だね、恐ろしく早く喋るから結構聞き取れないところもあるけどそれはそれとしてすごい必死、本当に必死、死ぬまでにおっぱい触れないと死ぬってくらい必死、なんて言うか男の子って大変だな~って感じた。
「そんな高望みをしてるわけじゃないんだ! チラッと、チラッとタッチでいいんだ! もにゅもにゅしたり、ちゅうちゅうしたりはそれほど重要じゃなくて! いや! いやなわけじゃないんだよ! もにゅもにゅもちゅうちゅうもしたくないわけじゃないんだよ! でもそこまで望んだら罰当たりっていうか、そこまで望んで全部だめならチラッとタッチだけでも勝ち取りたいと思うんだ! チラッとだよ! ホント触れてるか触れてないかくらいでいいんだ! 君は少し目を瞑っている間にすべて終わるから! 僕、君に気がつかれないくらいの、あれ、触れてるの? 本当に? くらいのソフトタッチでさわるから! 決して君を不快にしたり苦痛を与えたりとかそんなんじゃないんだよ~!」
 チラッとタッチって単語を初めて聞いたのと、ちゅうちゅうしたくないわけではないって言葉に背筋が凍りそうになったけど恐ろしいほどの本気具合と気合に 少し押された。熱風みたいなパチントンDCの気合はブヲーンって感じで私の体を直撃し後ずさりそう。本気ですごい、彼のおっぱい揉みたいって気持ちの本気 度が怖い、別におっぱい揉まれるのがさほどやなわけではない、減るもんじゃない、大して膨らんでもいないおっぱいだけに私のなんかですいませんって気持ち すらある。でも目の前のパチントンDCを見ているとおいそれと自分の体の一部を彼に預けていいものかって気持ちになる。すごく怖い、思いっきり掴まれても がれたりしそう。
「いや、怖い」
「いやいやいやいやいや怖いことなんて何もしないよ! 怖がる理由なんてなくない? なくなくなくない? 怖いはずないじゃん? おっぱいって元々揉んだ り揉まれたりするためについてるわけじゃん? そーゆーもんじゃん? もともとそーゆーもんなんだから実際体にそんなに負担掛けたりする行為のはずない じゃん? 軽くだよ? ペロンとだよ? そんな怖がる必要なんてないんだよ? 僕に任せて、任せてすべてを任せてって初めてだけどその分頭の中では何十 回って、何百回って、いやいや何千回っておっぱい揉むことのシミュレーションはしてあるから、理論だけなら僕上級者ってレベルに達しているはずだから、決 して無理はしないし君の体に負担を与えるようなことをしないから、お願いだよ!
 一生のお願いだよ!
 僕このままおっぱいを揉まずに死ぬことなんて考えられないんだよ!
 お願い!
 お願い!
 お願いします!
 チラタッチでいいんでおっぱいを揉ませてください!」
 うわ~泣いてるよ~、頭を地面につけて泣いてるよ~、怖いよ~。
「うっうっうっうっ……」
 泣いているパチントンDCの頭を撫でてあげるとすごい勢いですり寄ってきた。もう虫って感じ、いやもう男の子って大変、大変ってことはよく分かったし怖いこともよく分かったし、なんとなくだけど可愛いってこともよく分かった。
 よし、ここはこちらが心を決めるしかないようだ。よし期待に応えようではないか。

 とりあえずパチントンDCが下向いてる内に両方の脇の下の匂いを嗅ぐ、うん昨日お風呂に入っていないけどほとんど無臭、よし。髪の毛も臭いはしない、よ し。ワンピースのっていうのが失敗だったか、下から上げるしかないからこりゃパンツも見られちゃうし、お腹も見られちゃうけどそこは我慢するしかないだろ う。しかしなんだ、服で困ったのって初めてだね。ほとんどをママのお腹の中で過ごしたから洋服とか着やすくて肌触りがいいものしか持ってないし、ママのお 腹への負担を考えればほぼ百パーセントコットンだし、今言ってもしょうがない、色気的な物を求められてもそこは勘弁してもらいたい。
 よし! 心の中で気合を入れる。ワンピースの裾を掴みまくり上げる。うわーはずかしー、お外でパンツ見えちゃうとか本当に恥ずかしー。
「いいよ、ほれ」
 声をかけるとパチントンDCはすごい勢いで顔を上げてものすごい熱視線で私のおっぱいを見てる。
「本当にいいの?」
 質問するときぐらい私の顔を見てしてほしい。完全におっぱいと話をしているパチントンDC、不愉快とかじゃないけど、礼儀としてどうかと思う。
「うん、まぁ、いいよ。私が言いだしたことだしね」
「いいの!?」
 すごいおっきな声でびっくりしてやっぱり駄目ですって言いたいけど今更言えない雰囲気なのでグッと我慢。それにしてもすごく見てるね、すごく、すごく、見てるね、もう視線で私のおっぱい穴開きそうなんだけど。
「ねえ、パチントンDC?」
「なに?」
 完全に空返事、意識の九割方おっぱいに持っていかれてる、このオートお返事機能が心の底から腹立たしいが意識を持っていってるのが私のおっぱいなのでそれはそれで怒るのもバカらしい。
「ねえ、パチントンDC、一つ聞きたいんだけど?」
「なに?」
「揉まないの?」
 おっぱいを出してから初めて視線をおっぱいから外したパチントンDCはクワッて感じで頭を上げて私の目を見て口をわなわなさせている。
「も、揉んでいいの!?」
 いや揉ませるために出したわけだから揉んでいいわけなんだけど、何か釈然としない、これではまるで私が揉んで欲しいから出した的な雰囲気になってはいまいか? 
「も、揉んでいいよ」
「本当!?」
「うん、そのために出したんだし」
 パチントンDCが手のひらをスリスリ高速で擦り始めた、シュシュシュって音がして何してんだって思う。おっぱいを揉む前の何かの儀式が? すごく気持ち が悪いぞ。擦り合わせた手をくぱって感じでひらいてゆっくり私のおっぱいに近づけてくるパチントンDC、視線はもうおっぱいしか捕えていないし十指が一本 一本別々に虫のようなウネウネしている動きを始めていて気持ちが悪いし、口元がワナワナして少しニヤついてる感じなのもキモいけど、こんなものだって思う しかなさそうだ、いやそう思おう、そうでないと私の心が折れそう。
「も、揉むよ?」
 いちいち聞かれると腹立たしいし気持ちが悪い。それにパチントンDCは私に聞いているというよりおっぱいに確認をとっているようなので私が「いいよー」って答えるのも違う気がするので黙っている。
「も、揉むよ」
 少しイントネーションが違った「揉むよ」の声に私も決意する。よし来い! 夢かなえて死ね! ガツッと来いガアツッと! 
 むに。
 むにむにむにむに。
 うん、思ったよりソフトタッチなだけにガツッと感はなかったがそれほど不快ではない、気持ちいわけではないけど痛くはないし、パチントンDCの手は温かくて嫌な感じはしない。いい感じもしないけど。
 むに。
 むにむにむにむに。
 思いのほか長く揉んでいるなって思う。むにむにむにむに一定のリズムで変化のないむにむにが別に気持ちよくはないが気持ち悪くもないがなんと言ったらい いのだろうか、はっきり言って飽きた。いつまで揉んでいるつもりなんだろう? そういえばこの行為の最終目的はなんなんだろう? 揉むことが最終目的なら もう達せられたわけだから終わりにしてもいいはずなのにパチントンDCはおっぱいを揉むことを止めようとしない。痛くはないからいいのだけれどもう私はド キドキもしていないし完全に飽きているので早く終わらせてほしい。チラッとタッチだけって言っていたはずなのにチラッとではないよね。
「ねえ、そろそろ」
 さすがに終わらせてほしいって言うのは気が引けるので、それとなく、それとなく。
「うん、分かってる」
 なぜかパチントンDC決意の表情、最後の別れを惜しんでいるのだろうか今まで以上に私のおっぱいに熱視線を浴びせる。
 そして目を瞑る。
 少しずつ私のおっぱいに顔を近づけてくる。
 何がおころうとしているのか私は理解できず、固まる。
 視線を下ろすとパチントンDCの唇が見える、窄まっていて尖っている。
 私がこれは!って思って手で防御しようとしたが時すでに遅しだった。パチントンDCの窄まった唇は私の右の乳首に吸い付いていてすごい吸引力でちゅうちゅうが始まっていた。
「うひゃ!」
 変な声が出ちゃった、くすぐったいを五倍にした感じの感覚が右の乳首から電流のように頭に向かって襲ってくる。その上おしっこが漏れそう、乳首をちゅう ちゅうされるたびにおしっこが漏れそうになる。今から死ぬまでおしっこ漏らしたままで不快なパンツで過ごすなんてまっぴらごめんなのでなんとか体を捩って 逃げようとするが吸い付いたパチントンDCは全く離れる様子はなく私が後方に逃げた距離分だけ前方に進出してきてちゅうちゅう私の乳首を吸い続ける。そし て結構痛い。
「もうやめて! 痛いからやめて!」
 まったくの無視、完全にトリップしている。私のおっぱいにそんな魔力が!?って感じだけどそれどころじゃない、本当にこのまま続けられたら乳首取れちゃうしおしっこ漏れちゃう。
「本当に! 本当にやめて!」
 全然聞く耳持たんぞって感じでちゅうちゅうを続けるパチントンDCに殺意すら覚える。本当に腹立たしいので見えている脳天に思いっきり噛みついてみた。
「イギー!!!」
 パチントンDCが変な悲鳴をあげてこれで離れるかって思ったらおもいっきり私のおっぱいに噛みついてきた!
 ガブって感じで乳首を中心に噛みつかれてとんでもない今まで味わったこともない脳天直撃型の痛みに思いっきりおしっこを漏らす。
「あれ、おしっこ漏らした?」
 そりゃ漏らしたわ、思いっきり、全部漏らしたわ。
「いや、なんか、ごめんね」
 やっとパチントンDCが私のおっぱいから離脱してくれた。いやキツかった、本当になんでこんなキツイのってくらいキツかった。人の思い残しを解決させる のって大変! もうヒマだからって他人の内面を聞くようなことは止めよう、とんでもないしっぺ返しを受けることが分かったよ。
 パチントンDCが立ち上がりはいていたズボンを脱ぐ、そしてパンツも脱ぐ。いやなになに? これ以上何かする気? もう本当におしっこ漏らしてるし本当にこれ以上抵抗する気力も体力もないんだけれど。パチントンDCは脱いだパンツを持った右手を私に向けて突き出す。
「ん」
 ん?
「ん、これはいて」
 ん? どういうこと?
「ん、僕ズボンもあるし、濡れたままだと嫌でしょ」
 お~パチントンDCなんて気が利く子なんだろう! 私はもう恥ずかしくもないって感じでパンツを脱いで投げ捨てパチントンDCからパンツを受け取りはこうとしてギョッと手が止まる。
 
 お前さ~お前もおしっこ漏らしちゃってるじゃん、パンツビショビショじゃん。


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