スペシャルブログの更新第2回目は第1回『このライトノベルがすごい!』大賞の金賞を受賞した里田和登さんのインタビューをアップです!
第1回『このライトノベルがすごい!』大賞 金賞作品
『僕たちは監視されている』
著者:里田和登
イラスト:国道12号
――まずは金賞受賞おめでとうございます。
里田さんに電話を差し上げたときはわりと落ち着いているな~という印象だったんですが、
実際に受賞の電話連絡を受けたときはどんな気持ちだったんですか?
里田
驚きました。二次あたりで落ちると思っていました……。
――あ、そうなんですか。あまり自信なかったんですね。
その後、受賞したことはまわりの方には言われたんですか?何かの反応などありましたか?
里田
はい。友人が、8月2日の発表直後にお祝いのメールをくれました。
発表をドキドキしながら待っていてくれていたそうです。嬉しかったっす。
――ご本人より、まわりのほうがどきどきしていたんじゃないですか?
大賞を受賞した大泉さんにも聞いたんですが、小説を書き始めたきっかけは何かあったりしますか?
里田
体を壊し、引きこもりになったことがきっかけです。人と喋らない生活が続いたため、まともな会話が出来なくなるだけでなく、日本語の筆記も怪しくなり、リハビリの一環で書き始めました。文章だけは昔からそこそこ書けていたので、能力を取りもどせば人としての自信につながるかなと……。
――引きこもり……、リハビリですか……。随分極端な社会復帰をしましたね。(笑)
好きな作家さんがいたり、好きな作品があったりますか?
里田
ポール・オースター氏の『最後のものたちの国で』が好みです。大人の余裕が感じられる、いろんな解釈が許される作品に惹かれます。高橋源一郎氏の『さようなら、ギャングたち』も好きです。リハビリで文章を書こうと思い立ったのは、氏のエッセイの影響もあります。
――第1回『このライトノベルがすごい!』大賞に応募しようと思ったのはなぜですか?
里田
Web巡回中に偶然『このラノ』大賞の広告を見つけました。おもしろければジャンル不問という賞のコンセプトがとても魅力的でした。
――偶然なんですか。それは編集部的にもちょっとうれしいですね。
ちなみに、本作品を書くきっかけなどはあったんですか?
里田
『このラノ』大賞に出会ったことが、最大のきっかけでした。時間に追われ、ただただ必死に書きました。締め切り直前の12月の記憶がほとんどありません……。
――それはすごい! そんな作品の見所は?
里田
ヒロインの孤独っぷりです。国道先生の素敵なイラスト込みだと、哀愁も数倍に見えるかと! 基本、孤独な少女の心情描写が好きなのですが、明るい笑いも好きなので、その両極のバランスも見ていただけたら嬉しいです。
――それでは、最後にこれを読んでいる読者の皆様にメッセージをいただけますか?
里田
はい。孤独な少女・寓話・少し不思議・風俗街……このあたりに胸が躍る方は、ぜひ手に取ってみてください。品の無いやつですが、物語くらいは奇麗にありたいと、可愛げあるものを心がけました。よろしくお願いいたします。
――あ、そうだ、1つ聞き忘れてました。賞金の使い道は?(笑)
里田
引きこもりで親に借金をしてしまったため、返済にあてます。余ったら、遅まきながらPSPを買いたいです。タクティクスオウガのリメイクが死ぬほどやりたいです。
――PSP引きこもらない程度にお願いしますね。(笑)
今回のインタビューは里田和登さんでした。ありがとうございました。
里田和登さんの『僕たちは監視されている』は9月10日刊行予定です。
今後も順次、各受賞者の声を順次更新予定です。お楽しみに!
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